残業代請求に関する解決事例 25

解決事例25

会社側の把握していなかった残業に関する資料の開示により残業代を回収できた事案

今井 浩統

担当弁護士
今井 浩統

ご依頼者 M.Kさん

業種
小売業
解決方法
示談交渉
1日の平均残業時間
4時間
回収金額
50万円

ご依頼者の勤務状況

ご依頼者のM.Kさんは、シフト制で勤務をしておりましたが、業務上の立場から休日にも出勤しなければいけない状況でした。M.Kさんは会社に残業代の申請をしていなかったため、会社側は一切の残業を認めようとせず、さらに残業代とは別な事情でM.Kさんを懲戒解雇としていました。

こうした事情から退職金についてもトラブルとなり、会社側は支払いに応じないという姿勢を示しておりました。

解決に向けた弁護士の活動内容

当職がご依頼者のM.Kさんに残業に関するお話を詳しく伺ったところ、残業をしていた際に時間を記入した資料が残されていることが判明しました。当該資料の存在を指摘したところ、会社側より当該資料が開示され、残業をしていた事実が明らかとなりました。

こうした残業の事実のほか、退職金の請求も認められる可能性が高いと考えていたため、訴訟の提起を想定した活動をしておりました。

当事務所が関わった結果

交渉における相手方の態度や会社の規模などから、訴訟も難航する可能性が高く、解決まで相当な年月を要することが予想されました。

ご依頼者のM.Kさんにおいて、当初は訴訟提起も了承しておりましたが、想定以上の期間を要するのであれば、交渉で解決を目指したい意向を示したため、M.Kさんのお気持ちに沿って会社側と交渉を進め、合意が成立しました。

また、退職金についても解決金という形で支払われることとなりました。なお、懲戒解雇の無効が認められるかという点も問題ではありましたが、M.Kさんが復職を望まなかったため、復職は求めませんでした。

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