残業代請求に関する解決事例 20

解決事例20

会社から作業現場まで往復の移動時間が労働時間に含まれない点について弁護士が会社側と交渉、妥当な金額提示を受けて解決した事案

今井 浩統
担当弁護士
今井 浩統
業種
現場作業員
解決方法
示談交渉
ご依頼者
K.Tさん 他2名
受任年
2019年
解決年
2020年
1日の平均残業時間
5時間
回収金額
約180万円

事例の概要

ご依頼者のK.Tさんを含む3名の方は、会社にある重機を使って作業現場に向かい、そこでの作業が終わると再び重機に乗って会社に戻り、1日の業務が終了する流れでお仕事をしていました。

ところがこの会社では、作業現場における作業開始時刻と終了時刻を労働時間と考えており、移動時間等については一切の支払いをしておりませんでした。

解決に向けてのポイント

出勤後の作業現場までの移動については、当然ながら労働時間に含まれます。本件では、出勤時刻と退勤時刻がいつであるのかが争点となりました。

解決に向けた交渉の経過

ご依頼者のK.Tさんを含む3名の方は、毎日の現場、支給された手当の詳細を手帳に記録していましたので、当該記録から作業現場までの移動時間を算出し、残業代を認定しました。

相手方は当初、残業の有無についても争っていましたが、この点は諦めて出退勤時刻を争点に交渉を進め、ともに訴訟は避けたい点で意見は一致していたこともあり、交渉にて解決を目指すこととしました。

当事務所が関わった結果

本件においては、ご依頼者の皆さんで訴訟でも争えるだけの資料を有していたことから、訴訟を提起し、更なる請求をすることも可能ではありました。徹底的に争う姿勢を示したご依頼者の方もおりましたが、多少低額であっても交渉で解決したいという考えで全員がまとまったため、訴訟を提起することなく解決となりました。

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