労災事故に関する解決事例

解決事例12

会社に対する責任追求が困難な労災事故で、弁護士が労働審判で安全配慮義務違反を軸に責任追求し、会社の責任が認められ解決した事案

担当弁護士
神津 竜平

K.Tさん・60歳代・男性

後遺障害等級
14級
解決方法
労働審判
労災支給額
550万円
会社からの賠償金額
180万円
総額
730万円

ご依頼者の業務内容と当時の災害状況

ご依頼者のK.Tさんは、幼稚園の用務員として従事しておりました。労災事故時、K.Tさんは梯子を使用し、階段の途中にある蛍光灯の清掃作業を行っていたところ、梯子から転落して膝を骨折する傷害を負いました。

弁護士にご相談された理由

ご依頼者のK.Tさんは、治療終了後、痛みの後遺症が残ったため、労災に後遺障害等級認定の申請を行ったところ、後遺障害が認定されました。 そのうえで、労災保険からは支給されない損害を会社に対して請求できないかと考え、当事務所にご相談に来られました。

解決に向けた弁護士の活動内容

ご相談時にご依頼者のK.Tさんから伺った事実によると、今回の事故原因はK.Tさんにあり、会社に対する責任追及は困難であることが見受けられました。 もっとも、本件労災事故時の作業は、梯子が安定しない状態での極めて危険な作業であり、かつ、かかる場所での作業はこれまで行ったことがなかったにもかかわらず、会社から何らの安全指導がなされていないまま業務指示が出されておりました。 そこで、こうした事実を会社の安全配慮義務違反の骨子として、会社に対する損害賠償請求を行っていきました。

解決に至ったポイント

当初の見通し通り、会社は、本件労災事故はご依頼者のK.Tさんの自らの過失により生じた事故であり、会社には一切責任がない旨主張してきました。 会社の頑な姿勢は一貫しており、交渉による解決はできませんでした。そこで、労働審判の申立てを行い、会社に安全配慮義務違反があった旨の当職の主張を詳細に説明したことにより、会社に本件労災事故の責任があることが認められました。 本件のような、いわゆる梯子や脚立からの転落や職場内での転倒事故においては、会社の責任が否定される場合や労働者の過失が重く認定される傾向にあります。 そのため、責任追及においては、そもそも会社の安全配慮義務は何なのか、会社がどのようにしていれば当該労災事故を防げたのかなどを、関係法令等を踏まえて専門的に立証していくことが必要となります。

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