皆様は、後遺症に応じて後遺障害等級がきっちりと認定されるとお考えでしょうか?
残念ながら、現実はそうではありません。
事故直後の画像検査や治療の受け方などによって、本来受けられるべき後遺障害等級の認定が受けられなかった、という事態をたびたび目にします。適正な後遺障害認定を得られなければ、適正な賠償金を受け取られず、事故後の生活不安に直結してしまうのです。
そこで、適正な後遺障害等級の認定を受けるためには、どの段階でどのように対応した方が良いか、説明いたします。
4つの順序
後遺障害等級の適正な認定のためには、事故直後から、必要な診断や治療を、適切なタイミングで進めていくことが重要です。
ここでは、適正な後遺障害等級の認定を受けるまでの順序を示して、その詳しい説明は項目を改めてご説明いたします。
適切な後遺障害等級認定を受けるための流れ
- 事故後はすぐに弁護士に相談を!
- 治療は必ず継続的に受けましょう!
- 適切な検査を受けましょう!!
- 医師の協力を得て、詳細な後遺障害診断書を書いてもらいましょう!!
- 等級認定機関に後遺障害等級の申請!!
手順(1):すぐに弁護士に相談?
交通事故被害後、弁護士へいつ相談に行けばわからない、治療が終わってからで良い、とお考えの方も多いのではないでしょうか?
しかし、その考えは改めてください! 交通事故直後の行動次第では、適正な後遺障害等級の認定を受けられないこともあるので注意が必要です。事故後はすぐに弁護士に相談してください。
後遺障害の問題は、医学的な知識も必要になります。(1)まず、必要な治療や検査の受け方を知りましょう。
私どもでは、症状固定前の段階から、積極的にアドバイスを行っています。そして、(2)事故直後であれば、後遺障害と交通事故との因果関係を立証しやすいのです。
事故の被害部位が、症状固定時に後遺障害が残った場合、交通事故との因果関係について立証がしやすくなります。
手順(2):適切な検査を!!
後遺障害等級認定は、医師の作成した後遺障害診断書、画像資料(CT、MRIなど)に基づいて行われます。後遺障害認定の観点から必要な検査/診断が行われており、診断書内容に適切な記載があれば、等級認定も問題なく行われます。
事故直後のMRI等の検査によって、事故と受傷との因果関係を明らかにします。
そして、症状固定前にMRI等を受けることで、痛みや神経症状が残る部位について症状固定後に一貫して同じ部位に症状が出ていることが一貫していることが明らかになります。
手順(3):詳細な後遺障害診断書を!
後遺障害診断書をどう記載すれば良いか理解していない医師も時々います。
診断書の記載については、被害者側から希望を伝えて、医師と相談しつつ診断書の作成を進めることが重要になります。
診断書のどの部分をどう記載してもらいたいか、医師への希望の伝え方についてはアドバイスも行っていますので、ご相談ください。
手順(4):等級の申請!!
等級認定手続きは、加害者側の保険会社を通じた請求する方法(事前認定)が一般です。被害者が同意書を送ると、保険会社が病院から検査記録等を取り付けて手続きを進めていきます。
また、被害者から等級認定機関(窓口は相手方保険会社の自賠責会社)に対して請求する方法(被害者請求)もあります。仮に、資料が不足している場合は調査会社から連絡を受け、資料の補充を進めます。
等級認定手続きは基本的に書面審査で行われます。補充指示の意図をくみ取り、その資料を準備・提出することができますが、被害者自身で病院資料の取り付けなど事務手続きを進める必要があるので、労力・手間を要します。
医療への深いノウハウ
後遺障害の認定については、医療機関での具体的検査内容、後遺障害診断書の記載内容が特に重要です。
しかし、ほとんどの医師は非常に多忙で、また、本来の治療行為でない後遺障害の認定手続への関与に積極的ではありません。
また、後遺障害認定には、後遺障害の内容をどのように診断書に反映させるか、専門的な知識ノウハウが必要となる分野です。
被害者やご家族だけでは、後遺障害診断書の具体的記載内容、障害の現し方について、医師との連携が十分に取れないことが多いでしょう。
リーガルプラスの各弁護士は、後遺障害認定に必要な検査、後遺障害診断書の作成などについて、積極的にサポートを行っております。
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