交通事故における下肢(股関節・膝・足首)の後遺障害
calendar_today公開日:
event_repeat最終更新日:2023年07月11日
部位別の後遺障害等級認定について交通事故による後遺障害について
下肢とは、股関節以下の、大腿部・膝関節・下腿部・足関節(足首)、足指の部分を指します。後遺障害等級認定においては、下肢3大関節と呼ばれる股・膝・足首から足の甲までの部分を指し、足指の部分については下肢と別で扱われます。
ここでは、下肢に関する後遺障害の内容や等級について解説します。
- この記事の内容
下肢の構造の概略
下肢は、体重を支え、歩行や走行を行う役割を持ちます。
下肢の「3大関節」は、股関節・膝関節・足関節(足首)です。
股関節の骨盤側が「寛骨」、脚側が「大腿骨」です。大腿骨の骨頭はボールのような球関節になっているため、股関節は色々な方向に動かすことができます。
膝関節には膝の皿に当たる「膝蓋骨」があり、体重を支えるすねの太い骨が「脛骨」、巧緻運動・衝撃緩和を担う細い骨が「腓骨」です。膝関節の骨は、平らな脛骨の上に丸い大腿骨が乗っている不安定な構造ですが、靭帯がベルトのように骨を締め付け、膝の安定を保っています。
足関節(足首部分)には「距骨」があり、距骨やかかとの「踵骨」を含めた足真ん中あたりまでの骨をまとめて「足根骨」、足の真ん中あたりから足指の付け根までの骨を「中足骨」、足指の骨を「趾骨」といいます。「足根骨」と「中足骨」の間は「リスフラン関節」と呼ばれており、動かせる角度の少ない関節ですが、ジャンプしたりするときには、この関節の可動性が重要です。
なお、骨盤の骨は、障害等級表上、体幹骨として下肢とは別に扱われます。
下肢の後遺障害について
下肢に関する後遺障害ですが、下肢の関節の可動域に制限が残ったり、動かなくなってしまった場合、いくつかの条件はありますが後遺障害として認定される可能性があります。
後遺障害の種類として、欠損障害、機能障害、変形障害、短縮障害があり、ここではそれぞれの種類の内容について解説します。
下肢の欠損障害
交通事故による下肢の欠損は、事故そのもので下肢を失った場合や、足の動脈の損傷により壊死した下肢を切断した場合などに生じます。
下肢の欠損障害については、欠損した部位によって等級が定められています。
下肢を膝関節以上で失ったもの
下肢を膝関節以上で失ったものの後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第1級5号 | 両下肢を膝関節以上で失ったもの |
第4級5号 | 1下肢を膝関節以上で失ったもの |
「下肢を膝関節以上で失ったもの」とは、以下のいずれかに該当するものをいいます。
a.股関節において寛骨と大腿骨を離断したもの
b.股関節と膝関節との間において切断したもの
c.膝関節において、大腿骨と脛骨及び腓骨を離断したもの
なお、骨と骨などの「間」で切り離されたのが「離断」、骨などの「途中」で切り離されたのが「切断」です。
下肢を足関節以上で失ったもの
下肢を足関節以上で失ったものの後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第2級4号 | 両下肢を足関節以上で失ったもの |
第5級5号 | 1下肢を足関節以上で失ったもの |
「下肢を足関節以上で失ったもの」は、以下のいずれかに該当するものです。
a.膝関節と足関節との間において切断したもの
b.足関節において、脛骨及び腓骨と距骨とを離断したもの
足をリスフラン関節以上で失ったもの
足をリスフラン関節以上で失ったものの後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第4級7号 | 両足をリスフラン関節以上で失ったもの |
第7級8号 | 1足をリスフラン関節以上で失ったもの |
「リスフラン関節以上で失ったもの」とは、以下のいずれかに該当するものです。
a.足根骨(踵骨、距骨、舟状骨、立方骨及び3個の楔状骨からなる。)において切断したもの
b.リスフラン関節において中足骨と足根骨とを離断したもの
下肢の機能障害
下肢の機能障害は、3大関節(股関節・膝関節・足関節)の可動域に着目して評価されます。可動域制限が生じた関節の数と、可動域制限の程度によって等級が区分されています。
下肢の用を全廃したもの
「下肢の用を全廃したもの」は、両下肢・1下肢の2等級が定められています。
下肢の用を全廃したものの後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第1級6号 | 両下肢の用を全廃したもの |
第5級7号 | 1下肢の用を全廃したもの |
「下肢の用を全廃したもの」とは、3大関節(股関節・膝関節・足関節)の全てが強直したものを指します。
「強直」とは、関節が完全に動かなくなって可動域が0の状態です。
なお、3大関節に加えて足指が全部強直した場合も、下肢の用を全廃したものに含まれ、別途足指の機能障害を認定することはしません。
関節の用を廃したもの
関節の用を廃したものの後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第6級7号 | 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの |
第8級7号 | 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの |
「関節の用を廃したもの」は関節の「用廃」ともいいます。以下のいずれかに該当するものが、関節の用廃です。
- a.関節が強直したもの
全廃の場合と同様、関節が完全に動かない状態です。
- b.関節の完全弛緩性麻痺又はこれに近い状態にあるもの
「関節の完全弛緩性麻痺」は、下肢の神経(坐骨神経や脛骨神経など)の損傷や脊髄の下の方の損傷などが原因で、関節が全く自動できない状態です。骨や筋肉には問題がなく、他動はできる点で強直と異なります。
完全弛緩性麻痺「に近い状態」は、他動では可動するものの、自動運動では関節の可動域が健側(ケガをしていない側)の10%以下(または10度以下のいずれか角度が大きい方)となった場合を指します。
- c.人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち、その可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの
関節が損傷したり、変形してしまった場合には、人工関節・人工骨頭を関節に置き換える手術を行います。
後でご説明する「主要運動」が複数ある関節(下肢では股関節)の場合には、いずれか1つの主要運動の可動域が健側の1/2以下であれば、この要件に該当します。
関節の機能に著しい障害を残すもの
関節の機能に著しい障害を残すものの後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第10級11号 | 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの |
「関節の機能に著しい障害を残すもの」は、以下のいずれかに該当するものをいいます。
a.関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの
b.人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち、その可動域が健側の可動域角度の1/2を超えるもの
関節の機能に障害を残すもの
関節の機能に障害を残すものの後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第12級7号 | 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの |
「関節の機能に障害を残すもの」とは、関節の可動域が健側の可動域角度の3/4以下に制限されているものをいいます。
可動域の測定方法について
下肢の機能障害については、原則として以下の「主要運動」の可動域を測定して評価します。「参考運動」は、一定の場合に、主要運動とともに認定に用いられます。
下肢の主要運動と参考運動
部位 | 主要運動 | 参考運動 |
---|---|---|
股関節 | 屈曲+伸展、外転+内転 | 外旋+内旋 |
膝関節 | 屈曲+伸展 | |
足関節 | 屈曲+伸展 |
「+」で表した運動は、合計角度を評価します。
主要運動が2つある股関節では、どちらか一方の主要運動の可動域が要件を満たせば、機能障害の認定がなされます。
可動域は、原則として健側(ケガをしていない側)との比較により評価しますが、健側にも障害があるなど、比較対象として適切でない場合には、以下の参考可動域角度との比較により評価します。
股関節の運動方向と参考可動域角度
運動方向 | 参考可動域角度 |
---|---|
屈曲 | 125 |
伸展 | 15 |
外転 | 45 |
内転 | 20 |
外旋 | 45 |
内旋 | 45 |
膝関節の運動方向と参考可動域角度
運動方向 | 参考可動域角度 |
---|---|
屈曲 | 130 |
伸展 | 0 |
足関節の運動方向と参考可動域角度
運動方向 | 参考可動域角度 |
---|---|
屈曲(底屈) | 45 |
伸展(背屈) | 20 |
主要運動の可動域が、1/2をわずかに上回っても、参考運動の可動域が1/2以下に制限されている場合には、「著しい機能障害」の認定を受けることができます。主要運動が3/4をわずかに上回り、参考運動が3/4以下である場合も、同様に評価し、単なる「機能障害」が認定されます。
この場合の「わずかに」とは、股関節の屈曲+伸展においては10度以下、その他の主要運動においては5度以下を意味します。
動揺関節
交通事故による骨折・脱臼・靱帯損傷などで、関節が安定性を失ってぐらつく状態の「動揺関節」となった場合には、硬性補装具を必要とするものについて、後遺障害が認定されます。
動揺関節は、特に膝関節での発生が多い障害です。膝関節は、平らな脛骨の上に丸い大腿骨が乗っている構造を、靭帯で締め付けて安定させているという状態にあります。そのため、靭帯が損傷すると、膝関節は不安定でぐらぐらした状態になってしまうのです。
動揺関節としての膝関節の靱帯損傷は、①前十字靱帯(ACL)損傷、②後十字靱帯(PCL)損傷、③内側側副靱帯(MCL)損傷が代表的です。
動揺関節を証明するためには、圧力をかけた状態で撮影をする「ストレスレントゲン」の撮影を行う必要があります。
動揺関節については、次の等級に準じて扱われます(準用)。
動揺関節の後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第8級相当 | 常に硬性補装具を必要とするもの |
第10級相当 | 時々硬性補装具を必要とするもの |
第12級相当 | 重激な労働等の際以外には硬性補装具を必要としないもの |
動揺関節の等級は、他動的なもの・自動的なもの、いずれにも認定されます。
「硬性補装具」は、コルセット・サポーターなどが典型ですが、「硬性」つまり金属やプラスチックでできていることを要し、柔らかいサポーターなどは除きます。
習慣性脱臼・弾発膝
習慣性脱臼とは、軽い外力で容易に脱臼する状態のものです。特に若年者の場合、習慣性脱臼になりやすく、事故での関節脱臼をきっかけに、脱臼を繰り返すようになる場合があります。
弾発膝とは、膝関節の屈伸運動の際にある一定角度に抵抗があり、その確度を過ぎると急にばねのように屈伸できるような状態のものです。「ばね膝」ともいい、膝の半月板損傷を原因として生じるケースが多いです。
習慣性脱臼・弾発膝については、次の等級に準じて扱われます(準用)。
習慣性脱臼・弾発膝の後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第12級相当 | 習慣性脱臼または弾発膝を残すもの |
下肢の変形障害
変形障害は、「偽関節」その他の変形を指します。「偽関節」とは、通常、骨折が生じると時間の経過とともに骨折した箇所に修復機転が進行し、やがて骨折が治癒するところ、こうした治癒機転が停止してしまった状態をいいます。本来関節ではない場所が曲がったり、動いたりと、異常可動性を示す状態です。
偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
偽関節を残し、著しい運動障害を残すものの後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第7級10号 | 1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの |
「偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの」は、以下のいずれかに該当し、常に硬性補装具を必要とするものをいいます。
a.大腿骨の骨幹部等に癒合不全を残すもの
b.脛骨と腓骨の両方の骨幹部等に癒合不全を残すもの
c.脛骨の骨幹部等に癒合不全を残すもの
「骨幹部等」は、骨幹部(骨の真ん中の長い部分)の他に、骨幹端部(骨の両端の膨らみの手前部分)を含みます。「長管骨の変形を残すもの」に出てくる「骨端部」は、骨の両端の膨らみ部分です。
偽関節を残すもの
偽関節を残すものの後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第8級9号 | 1下肢に偽関節を残すもの |
「偽関節を残すもの」は、第7級10号のa〜cの要件と同じですが、第7級10号が認定されるもの(常に硬性補装具を必要とするもの)以外を指します。
下肢の「長管骨に変形を残すもの」
「長管骨」とは、大腿骨・脛骨・腓骨のことで、その名の通り長い形状の骨です。
偽関節以外で、骨がうまくつながらなかった場合や、骨の一部が欠損・変形した場合にはこの等級が認定されます。
下肢の「長管骨に変形を残すもの」の後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第12級8号 | 長管骨に変形を残すもの a.次のいずれかに該当する場合であって、外部から想見できる程度(15度以上屈曲して不正癒合したもの)以上のもの (a)大腿骨に変形を残すもの (b)脛骨に変形を残すもの。なお、腓骨のみの変形であっても、その程度が著しい場合にはこれに該当する b.大腿骨若しくは脛骨の骨端部に癒合不全を残すもの又は腓骨の骨幹部等に癒合不全を残すもの c.大腿骨又は脛骨の骨端部のほとんどを欠損したもの d.大腿骨又は脛骨(骨端部を除く)の直径が2/3以下に減少したもの e.大腿骨が外旋45度以上又は内旋30度以上回旋変形癒合しているもの。次の両方に該当することを確認することによって判定する。 (a)外旋変形癒合にあっては股関節の内旋が0度を超えて可動できないこと、内旋変形癒合にあっては、股関節の外旋が15度を超えて可動できないこと (b)エックス線写真等により明らかに大腿骨の回旋変形癒合が認められること
|
下肢の短縮障害・過成長
下肢の長管骨などを脱臼・骨折し、うまく癒合しなかった場合には、下肢の短縮障害が生じることがあります。左右の脚の長さに差が生じるほど、歩行に大きな支障が生じることになるため、長さに応じて下肢の短縮障害が認定されます。
また、成長期にある子どもが骨折した場合、骨折した場所が「過成長」して、健側より長くなってしまうことがあります。この場合も、短縮障害に準じて等級認定がなされます。
下肢の短縮障害・過成長の後遺障害等級と障害の程度
等級 | 障害の程度 |
---|---|
第8級5号 | 1下肢を5cm以上短縮したもの |
第8級相当 | 1下肢が5cm以上長くなったもの |
第10級8号 | 1下肢を3cm以上短縮したもの |
第10級相当 | 1下肢が3cm以上長くなったもの |
第13級8号 | 1下肢を1cm以上短縮したもの |
第13級相当 | 1下肢が1cm以上長くなったもの |
下肢の短縮障害については、上前腸骨棘と下腿内果下端間の長さを健側の下肢と比較することによって等級を認定します。骨盤の上の方の出っ張った部分(上前腸骨棘)から内側のくるぶし(下腿内果)の下の端までの長さを計測して比較する方法です。
下肢における後遺障害の認定条件について
下肢における後遺障害の認定条件について留意点をみていきます。
「他覚的所見」があること
下肢の障害が認められるためには、原則として「他覚的所見」があること、すなわちレントゲンやCT、MRI、動揺関節の場合のストレスレントゲンといった画像や各種検査などの客観的な資料から、下肢の異常が認められることが必要です。自賠責保険の等級認定では、特に画像所見が重要視されます。
画像で異常が見つからない場合、後遺障害はむちうち症などと同じく第14級9号の認定にとどまったり、非該当という認定になってしまうことが多くなります。
下肢の機能障害の認定について
下肢における機能障害が認定されるためには、以下のいずれかの状態に当たることが必要です。器質的変化や神経麻痺はないが、「痛みで動かせない」というような場合は、基本的に機能障害とはなりません。
- 器質的変化による可動域制限
関節の「器質的変化」による可動域制限です。「器質的変化」とは、検査で関節の変性・異常が生じていることが客観的に確認できるものです。関節それ自体の破壊や強直によるもの、関節外の軟部組織(膝など)の変化などが、可動域制限の原因となっているような場合です。
装着中のキュンチャー(骨折部を固定するための金属の釘)が機能障害の原因となっている場合、キュンチャー等の除去後に等級認定を行います。ギブス等の取り外しを予定している場合、将来における障害の軽減を想定して等級認定を行います。
- 神経麻痺による関節の自動運動制限
神経が断裂するなどして、腓骨神経麻痺などの神経麻痺が生じ、自力で関節を動かすことが困難になった状態です。麻痺により、足首と足指を自力で持ち上げることが出来なくなる下垂足などが後遺障害になることがあります。また、仙髄など脊髄の下部を損傷した場合にも、下肢を自動運動することができなくなります。関節そのものを損傷しているのではないため、他動であれば関節を動かすことができる点が器質的損傷と異なります。
- 人工関節や人工骨頭の挿入置換
変形・壊死した関節を取り除いて、人工の関節や骨頭に置き換え、可動域や痛みの改善を図るものです。人工関節や人工骨頭についても後遺障害が認定されます。耐用年数から将来の再手術が必要な場合、将来手術費が損害として認められることもあります。
下肢の等級認定に向けた留意点について
最後に、適正な等級が認定されるための留意点を解説します。
早期に画像検査を受けること
すでにご説明したとおり、下肢の後遺障害等級認定を受けるためには、「画像所見」が非常に重要です。
微細な骨折や軟部組織(筋肉や靭帯)の損傷の場合、レントゲンではとらえきれないことが多いので、CTやMRIでの検査を必ず受けるようにしましょう。動揺関節については、通常のレントゲンだけでなく、ストレスレントゲンを必ず撮りましょう。
また、損傷から時間が経つと、そもそも異常がMRIにも写りにくくなることがあります。さらに、画像から異常が発見されても、事故から時間が経つほど、事故とその異常との因果関係が否定されてしまうリスクが高まります。
下肢にケガをした場合には、可能なかぎり早期に画像検査を受けるようにしましょう。
変形障害の場合の逸失利益について
後遺障害等級が認定されると、通常「逸失利益」という障害によって労働能力を喪失したことによる損害の賠償を受けることができます。もっとも、変形障害の場合、変形があることのみでは労働能力が低下するとはいえません。変形障害のみの場合、相手方保険会社は、逸失利益が認められないと主張してくることになります。
ケガをした部位に、変形だけでなく機能障害や痛みも出ている場合には、逸失利益は認められますので、可動域制限や痛みについても、しっかり後遺障害診断書に記載してもらうようにしましょう。
交通事故被害による示談交渉は弁護士にご相談ください
この記事の監修
交通事故の被害者の方は、ただでさえケガの痛みで苦しい思いをされているなかで、初めての諸手続きの大変さや先の見通しの不安を抱えて生活されています。弁護士は医者と違い、ケガの痛みを癒すことはできませんが、不安を取り除くともに、適正な賠償を受ける手助けをできれば幸いです。
弁護士三浦 知草
-
上野法律事務所
- 東京弁護士会
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