交通事故に関する解決事例 89

相手方保険会社の示談提案に納得できず弁護士に相談、自賠責基準で提案されていたため、弁護士が裁判基準で交渉し、当初提示額より約1.8倍増額に成功した事案

担当弁護士
村田 羊成

H.Sさん・50歳代・会社員

受傷部位
背骨(頚椎・腰椎)
後遺障害等級
非該当
傷病名
頚椎捻挫
解決方法
示談交渉
弁護士費用特約
あり
取得金額
50万円

ご依頼者の事故発生状況

事故態様
(加害者)自動二輪/自動二輪(被害者)

ご依頼者のH.Sさんは、右折待ちで停止中、前方不注意の加害者車両に追突されました。この事故により、H.Sさんは頚椎捻挫のケガを負いました。

解決に向けた弁護士の活動内容

ご依頼者のH.Sさんは治療終了後、相手方保険会社より示談提案をされましたが、内容に納得ができず、当事務所にご相談に来られました。

当職が示談内容を確認したところ、自賠責基準での慰謝料算定でしたので、増額の可能性があることをお伝えしたところ、ご依頼されることとなりました。

本件では、慰謝料額が主な争点でした。相手方保険会社は、H.Sさんに自賠責基準で示談提案をしていました。

慰謝料の算定基準には、自賠責基準、裁判基準等があります。

自賠責基準は自賠責保険の支払額を算定する基準であり、慰謝料については1日あたり4,200円として、実治療日数や通院期間をもとに算定されます。

それに対し裁判基準は、裁判所が慰謝料額を判断する際の目安となる基準であり、通院期間をもとに算定されます。基本的には、裁判基準の方が自賠責基準に比べて高額となります。

任意保険会社は、被害者への賠償額を抑えるため、被害者に特に説明することなく、当然のように自賠責基準で慰謝料額を算定し、示談提案をしてくることがよくあります。

本件でもそのような提案がなされており、弁護士の目から見ると明らかに不当な提案でした。当職が新たに裁判基準で慰謝料額を算定し、交渉した結果、相手方保険会社も増額に応じ、H.Sさんの納得のいく金額で示談することができました。

弁護士による事例総括

自賠責保険が必要最小限の補償となっているため、慰謝料に限らず、自賠責基準は裁判基準に比べて低額となります。

そのため、保険会社から示談提案があった際には、どのような基準に従って計算されているのかを慎重に見定める必要があります。

交通事故被害に遭い、保険会社から示談提案がされた際には、示談してしまう前に一度弁護士に相談されることをおすすめします。

交通事故被害による示談交渉は弁護士にご相談ください

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