交通事故に関する解決事例 74

交通事故の示談で争いになりやすい、兼業主婦の方の家事労働者としての休業損害の主張が認められた事案

担当弁護士
村田 羊成

K.Uさん・40歳代・パート

受傷部位
背骨(頚椎・腰椎)
後遺障害等級
非該当
傷病名
頚椎捻挫
腰椎捻挫
解決方法
示談交渉
弁護士費用特約
あり
取得金額
90万円

ご依頼者の事故発生状況

事故態様
(加害者)自動車/自動車(被害者)

ご依頼者のK.Uさんは、赤信号で停車中、後ろから加害者車両に追突されました。この事故により、K.Uさんは頚椎捻挫、腰椎捻挫のケガを負いました。

解決に向けた弁護士の活動内容

ご依頼者のK.Uさんは、ケガの治療途中で今後のことが気になり当事務所に相談にこられました。お話を伺うと、K.Uさんは加入保険会社の弁護士特約を利用可能であり、治療に専念したいことと、弁護士のサポートを希望されましたので、受任させていただきました。

K.Uさんはご依頼前に、休業損害証明書を保険会社に提出しており、パートの仕事を休んだ分の損害を受領済みでした。しかし、K.Uさんはパートの仕事をすると同時に、同居の家族のために家事労働をする、いわゆる兼業主婦でした。

専業主婦(夫)の場合、実際には収入がないので休業損害が発生するのか疑問に思われる方もいるかもしれませんが、家事労働については経済的評価がされ、交通事故で家事労働に支障が出た場合、女性の平均年収をもとに、家事労働の支障の程度に応じて、休業損害が算定されます。

一方で兼業主婦(夫)の場合、裁判実務上、実際の収入と女性の平均年収とを比較して、どちらか高い方を基礎収入として休業損害が算定されます。保険会社は、兼業主婦の方については、現実の収入減のみ支払うとの対応をすることが多いのですが、この点は注意をする必要があります。兼業主婦の方についても、家事労働に支障が生じていれば、家事労働者として、女性の平均年収を基礎として休業損害を請求する必要があります。

そのため、当事務所受任後、事故による傷病により家事労働に支障が出た分の損害を算定の上、これを保険会社に主張・交渉を重ねたところ、当方の主張が認められ、早期に示談で解決することができました。

弁護士による事例総括

兼業主婦(夫)の場合、お仕事を休むことによって、現実に収入の減少が生じることから、その収入減を補償してもらうことに目が行きがちです。しかし、家の外の仕事だけではなく、家事労働に支障が生じている場合、補償されるべき損害は現実の収入減以上に発生している場合があり、注意が必要です。

法的に認められる範囲でしっかりと保険会社に損害を賠償してもらうためにも、交通事故の被害者となってしまった場合、早めに弁護士へご相談されることをおすすめします。

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