自営業のご依頼者が交通事故で仕事ができなくなり、代わりに雇った方の人件費について弁護士がその合理性を主張、休業損害として認められた事案
- 公開日:
- 2023年6月7日
示談交渉
- 解説弁護士
- 谷 靖介
K.Tさん・20歳代・自営業
- 受傷部位
- 背骨(頚椎・腰椎)
- 後遺障害等級
- 非該当
- 傷病名
- 頚椎捻挫
- 解決方法
- 示談交渉
- 弁護士費用特約
- あり
- 取得金額
- 約110万円
ご依頼者の事故発生状況
- 事故態様
- (加害者)自動車/自動車(被害者)
ご依頼者のK.Tさんは交差点で停車中、後方から前方不注意の加害者車両に追突されました。この事故によりK.Tさんは、頚椎捻挫の傷害を負いました。
解決に向けた弁護士の活動内容
ご依頼者のK.Tさんは、初めての交通事故で、事故のケガにより仕事ができなくなるなど、事故後の流れについてご不安があり、当事務所にお越しになりました。そこで、弁護士が事故後から解決までの流れをご説明し、示談までに請求できるものがあるのか、そのための資料などご説明し、ご依頼されることとなりました。
相手方保険会社との交渉では、休業損害と慰謝料部分で争いとなりました。
休業損害については、確定申告書に基づく1日あたりの休業損害にとどまらず、K.Tさんが本件交通事故で仕事ができなくなった分、納期に間に合わせるために雇った人件費用も休業損害として支払いを受けることができました。
慰謝料については、保険会社や自賠責基準ではなく、裁判基準を基礎とした金額で交渉を行い、支払いを受けることで示談が成立しました。
弁護士による事例総括
保険会社の示談提案は、被害者にとって納得できない点が往々にしてあります。
しかし、被害者の方が直接相手方保険会社に不満を申し出ても、納得できる回答を得られることは多くありません。
本件では、保険会社は事故の状況や診断名から、ご依頼者のK.Tさんの代わりに雇った作業員の人件費は支払わないとの回答でした。そこで、K.Tさんのお仕事内容や、かかった人件費の合理性をK.Tさんからの資料を基に弁護士がしっかり主張し、支払いを受けることに成功しました。
保険会社の示談内容に疑問や不安があるときは、そのまま示談せず一度弁護士に相談されることをおすすめします。