交通事故に関する解決事例 103

傷病内容で特に区別することなく自社の基準で低い慰謝料金額を算定してきた保険会社に対し、弁護士が適切な算定を行い、当初示談金額より約5倍増額することができた事案

担当弁護士
村田 羊成

W.Kさんのご両親・10歳代・学生

受傷部位
顔(眼・耳・鼻・口)
後遺障害等級
非該当
傷病名
顔面挫傷
歯牙欠損
解決方法
示談交渉
弁護士費用特約
なし
取得金額
40万円

ご依頼者の事故発生状況

事故態様
(加害者)自動車/自転車(被害者)

W.Kさんは丁字路交差点で行き止まり路に差し掛かったところ、直進路を走行してきたトラックと衝突しました。この事故によりW.Kさんは、顔面挫傷、歯牙欠損等の傷害を負いました。

解決に向けた弁護士の活動内容

ご依頼者のW.Kさんのご両親はW.Kさんの治療終了後、相手方保険会社から提示された示談金額があまりに低額であったため、深い疑念を抱き当事務所へ相談に来られました。

詳細を伺うと、本件は被害者側にも過失がある事案であったため、保険会社の基準で算定すると既払いの治療費のほかに、被害者の手元に残る賠償金が著しく低くなってしまうケースでした。

しかし、弁護士の目から見ると、相手方保険会社の慰謝料の算定方法が明らかに不適切な方法で、賠償額を争う余地が十分にあったことから、その旨をご両親にお伝えしたところご依頼されることとなりました。

交通事故被害者の方が抱える症状は、いわゆるむちうち症で他覚所見がない場合が圧倒的に多いです。そして、実は弁護士基準で検討すると、むちうち症で他覚所見がない場合とそれ以外の場合(むちうち症以外や他覚所見のあるむちうち症)では、慰謝料の算定基準が異なるのです。

慰謝料算定基準を比べてみると、むちうち症で他覚所見がない場合の基準は、それ以外のケースの基準より慰謝料金額が低くなります。

しかしながら、保険会社は本件でもそうでしたが、傷病内容で特に区別することなく、自社の基準で低い慰謝料金額を算定します。

本件は、被害者の傷病内容はむちうち症ではなく、顔面挫傷・歯牙欠損でしたので、むちうち症で他覚所見がない場合と同じ基準で計算する理由はありませんでした。したがって、それ以外の場合の、より高額な慰謝料となる基準で算定し、相手方保険会社に請求しました。

相手方保険会社も当方の請求を否定することはできず、当初提案金額からの大幅増額に応じ、解決に至りました。

弁護士による事例総括

交通事故における慰謝料の金額は、傷害の部位、程度、治療内容、通院頻度等の要素をもとに複雑な計算で算定されます。専門的な知識がなければ、交通事故被害に遭って保険会社から示談提案をされても、慰謝料等の賠償金額が適切なのかどうかは分からないことが多いです。

そのため、交通事故被害に遭われたら、急いで保険会社と示談してしまうことはせず、一度じっくり弁護士に相談されることをおすすめします。

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