解決事例

ここではリーガルプラスがこれまでサポートした、交通事故問題の解決事例をご紹介させて頂きます。

会社役員であり、役員報酬であることを理由に低額であった示談提案に対し、弁護士が的確な資料提出と主張・立証を行い、基礎収入を主張通りの労務対価額とした逸失利益が認められた事案

リーガルプラスご相談後の取得金額

相談前 230 万円

相談後 440万円

増額倍率1.9倍

当事者の情報

依頼者名:G.Fさま

職業:会社役員

年齢:40歳代

事故年:2019年

解決年:2021年

解決方法:ADR(紛争処理センター)

弁護士費用特約の有無:特約「あり」

事例の概要

後遺障害による逸失利益について、相手方から、役員報酬であることを理由とする基礎収入の低額提示と、治療期間中の減収がないことを理由とする労働能力喪失期間の短期間提示があったことから、詳細な立証資料を提出し、請求通りの逸失利益が認められた事例。

事故発生状況

事故態様

(加害者)自動車 対 自動車(被害者)

ご依頼者運転の車両が右折するために停車中、後方から進行してきた相手方運転の車両が追突した事故になります。

受任までの道のり

ご依頼者のG.Fさんは、交通事故により頚椎捻挫等の傷害を負い、約6か月間に亘って治療を継続しましたが、頚部痛や手の痺れ等が残存し、頚部の神経症状について事前認定の結果第14級9号に認定されました。

相手方保険会社からG.Fさんに示談提案書が送られてきましたが、後遺障害等級がそもそも相当なのか分からないこと、後遺障害部分の提示が逸失利益と慰謝料を合わせても100万円に満たない低額な提示で納得できないということで、当事務所にご相談に来られました。

事前認定結果の相当性の調査の上、賠償額を増額させるため、当事務所にご依頼いただき、最終的に交通事故紛争処理センターの手続きを利用し、当方の請求額満額を受領する内容で解決できました。

当事務所が関わった結果

後遺障害について、保険会社による事前認定の結果の相当性を判断するため、医学的な資料を収集の上、医療画像鑑定業者を利用して、神経症状の上位等級である第12級13号認定可能性の調査を行いました。

調査の結果、第14級9号の認定結果が相当であると考えられたことから、これを前提として、裁判基準で損害賠償額を算定し、相手方保険会社と交渉を行いました。交渉の結果、増額はできたものの、逸失利益の算定についてご依頼者のG.Fさんの実態と異なる労働能力喪失期間の提示がされたため、適正な賠償を求めて、交通事故紛争処理センターにあっせんの申立てをしました。その結果、当方の請求通りの金額で示談することができました。

「解決のポイント」

後遺障害等級認定結果の相当性の判断

ご依頼者のG.Fさんは、痛みや痺れといった神経症状を訴えられていたことから、後遺障害等級第14級9号の上位等級である第12級13号の認定可能性の調査を行いました。第12級13号と認定されるためには、その神経症状に画像上の異常所見等の他覚的所見による裏付けがあるか否かが重要です。

そのため、当事務所で、事故当初に撮影された頚部のMRI画像やカルテの取得を行い、医学的な画像鑑定を専門に行っている業者に対して調査を依頼しました。その結果、画像上交通事故を原因とする外傷性の異常所見は見られないとのことでした。第14級9号が相当な認定結果であると考えられるため、これを前提として損害賠償請求を行うこととしました。

会社役員の後遺障害逸失利益算定にあたっての基礎収入(役員報酬の労務対価部分)の増額認定

ご依頼者のG.Fさんは会社役員として役員報酬を得ており、治療期間中に短期間休業しても減収はありませんでした。役員報酬の会社の利益配当部分と労務提供の対価部分をどのような割合にするかや、その金額の決め方は会社によって様々であることから、保険会社からそもそも逸失利益が発生しないとして争われることもあります。

G.Fさんは実際に労務提供を行っていたことから、相手方保険会社も逸失利益が発生すること自体は認めていました。しかしながら、その労務対価部分の金額は男女・学歴計・全年齢の平均年収に過ぎないとして実態とかけ離れた基礎収入の提示をしてきました。

そのため、交通事故紛争処理センターにおいて、具体的な職務内容、保有資格、会社の規模・売上げ、役員報酬の決定方法等の詳細な資料を提出し、労務対価部分の金額は男性・大学卒・同年齢の平均収入を下らないことを主張・立証し、当方の主張通りの基礎収入を前提とした逸失利益が認められました。

後遺障害逸失利益算定にあたっての労働能力喪失期間の相当期間の認定

相手方保険会社は、申立人が休業していたとしても減収がなく、休業損害が発生しなかったことを理由に労働能力喪失期間は2年までしか認めないと主張してきました。

しかしながら、ご依頼者のG.Fさんは短期間の休業後、神経症状に耐えて就労を行ったことから休業損害が実際には発生しなかったものです。G.Fさんには、第14級9号に認定された神経症状が残存しており、短期間で軽快する見込みもなかったことから、その労働能力喪失期間は裁判例で多く採用されている5年を下らないことを主張しました。

相手方保険会社が2年で改善するとの医学的な立証もできなかったことから、当方の主張通りの労働能力喪失期間を前提とした逸失利益が認められました。

担当弁護士による事例総括
担当弁護士 : 齋藤 碧

法人役員の方が交通事故に遭われた場合、休業をしても役員報酬の減収がないことが多いことや、役員自身が報酬決定権限を持っている場合があることから、保険会社は休業損害や逸失利益を容易には認めてくれません。

そのため、実態を反映した賠償を受けるためには、過去の裁判例を参考にし、分析の上、交通事故前の職務内容、会社の規模・売上げ、役員報酬の決定方法等を主張し、相当な金額を算定し、かつ、数年分の信用性のある資料の提出をすることも必要となります。

本件では、ご依頼者のG.Fさんからの上記事情についての詳細な情報と資料のご提供をしていただけたことで、効果的な主張・立証ができたことから、交通事故紛争処理センターの斡旋担当者から当方の主張通りの認定をしてもらうことができました。

保険会社から「役員報酬だから」という理由だけで減収があるのに休業損害を認めないとの提示や、低額な逸失利益の提示をされている方は、一度、弁護士にご相談ください。

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