相続トラブルの解決事例 51
相続トラブルの解決事例 51
父親の相続に関するご相談です。被相続人である父親の相続人は、ご依頼者(子)、父親が同じ他の子(複数名)、死亡時の配偶者でした。
被相続人の生前、ご依頼者のE.Nさんと被相続人とは30年以上交流がなく、被相続人の遺言執行をきっかけとして、相続が発生したことを知りました。関係者との連絡など、全て弁護士に任せたいとのことで、ご依頼となりました。
ご依頼者のE.Nさんは、遺言の作成経緯について特に不審な点がなければ遺言の有効性については争わず、遺留分の請求を進めたいとのお考えでした。
被相続人が特殊法人を創業していたことから、特殊法人の内実や持分についても調査を開始しました。遺産目録を入手し、不動産の価値調査を進めたところ、遺留分の基礎遺産は5億円以上となり、E.Nさんの遺留分割合をふまえた遺留分金額の分析を進めました。
また、E.Nさんは被相続人の亡くなるまでのご事情や入院・病歴等を知りたいとのことで、相手相続人に情報開示を求めました。
相手相続人は、遺留分の支払いには応じる意思があるとのことで、遺留分の金額や支払い条件の調整を進めていき、適正な遺留分の支払いを受けることになりました。ご依頼者のE.Nさんが知りたかった被相続人の個人情報(健康状態や医療歴)なども、ある程度把握することができました。
法律相談当初、ご依頼者のE.Nさんは「全く交流がない被相続人の親族との間で、本当に適正な遺留分を受け取ることができるのか…。」と、ご不安な様子でした。
遺留分が相続人にとって保障された権利である点をお伝えの上で、受け取りまでの段取りなどをご説明し、ご依頼となりました。相手とは当方の計算書面の提示を中心に金額調整を進め、結果として、適正な遺留分を受け取る結果となりました。
相手と心情的な対立が大きくなかったことから、協議は比較的スムーズに進みました。調査や資料確認に3か月、協議期間は2か月程度、ご依頼から約半年で適正な遺留分を受け取る結果になりました。
E.Nさんからは、「自分の知りたかった被相続人にまつわる様々な情報を知ることができてよかったです。適正な遺留分を取得できて何よりでした。」とのお言葉をいただけました。
明らかな遺留分侵害にも関わらず相手代理人が提案に応じなかったため、弁護士が調停を申し立て、当方の主張が全面的に認められ解決した事案
被相続人が他の相続人にすべての財産を遺贈する遺言書を残していたため弁護士が遺留分を請求、ご依頼者の納得いくかたちで早期に解決した事案
不自然な遺言内容に対して弁護士が作成経緯を調査し、紛争が拡大しないよう丁寧に和解調整を進めて適正な遺留分を確保した事案
母親の遺言内容に不自然な点が多いことから弁護士に遺留分侵害額請求を依頼、相続税調整もふまえた適正な遺留分を獲得できた事案
法定相続分を超える無理筋な遺留分請求に対し、弁護士が毅然と交渉拒絶の姿勢を示したことで解決に至った事案
被相続人の預金の無断引出しと相手方に全て相続させる旨の遺言があったため遺留分を請求、相手が無視したため弁護士が訴訟を提起し、ご依頼者が不利にならないよう先手で対応、金銭支払いで和解した事案
遺産総額と同程度の金額の生命保険金を取得していた相手方に、例外的に遺留分の基礎財産に含まれることを前提に遺留分侵害額を請求。協議により、生命保険金の受取金額を遺留分の基礎財産に含めて計算することで合意・取得できた事案
相手方からの開示資料だけに頼らず、遺産の調査をしっかり確認・分析し可視化したことで、ご依頼者の希望するかたちで解決できた事案