相手からの無理筋な離婚条件に対し、弁護士がきちんと反論・拒絶して相手との妥結点を探りながら合意点を見いだし離婚成立した事案
- 公開日:
- 2023年11月17日
- 最終更新日:
- 2023年12月11日
離婚慰謝料養育費
- 担当弁護士
- 今井 浩統
ご依頼者:K.Jさん・30歳代・男性
- 婚姻期間
- 約7年
- 子ども
- 1人
- 解決までの期間
- 約2年5か月
ご依頼者の状況
ご依頼者のK.Jさんは、さまざまな事情により妻から離婚を請求されました。K.Jさんも離婚に応じる考えでしたが、相手方より離婚の慰謝料、高額すぎる養育費、さらには相手方の弁護士費用まで請求されたため、当事務所に相談にこられました。
解決に向けた弁護士の活動内容
ご依頼者のK.Jさんは、離婚自体には応じる意向でしたので、金銭的な調整を行うのみでした。しかし、相手方は強気な性格でしたので、離婚に際し、様々な金銭的請求をしてきました。
慰謝料について、これを支払わなければならない理由がありませんので、拒絶しました。また、相手方の弁護士費用も請求されましたが、こちらは相手方が負担すべきもので、こちらが支払いに応じる義務はありません。最終的に、これらの請求については相手方が諦めることとなりました。
養育費について、K.Jさんは親権を争いませんでしたので、支払いには応じる意向でした。K.Jさんにはそれなりに収入があったため、裁判所で用いられる養育費算定表に従っても相当高額な金額となりました。それにもかかわらず、相手方はこれを3割ほど上回る請求を繰り返しました。こちらについては、一部譲歩することとし、先2年ほどは相手方主張の金額を支払い、その後は算定表どおりの金額を支払う内容で合意を成立させました。
当事者間において冷静な話し合いができる場合には、弁護士は必要ありませんが、多くの場合、感情的になってしまい話合いになりません。また、一方が強気な性格の場合、当事者が精神的に大きな負担を抱えてしまうことが多くあります。
弁護士による事例総括
相手方は、本来的には認められない請求を強く主張して譲らないため、交渉は難航しました。相手方代理人も、相手方の請求が認められないであろうことを認識してか、調停の申立てをしようとしませんでしたので、交渉は長期化してしまいました。
ご依頼者のK.Jさんは、当法人に依頼する以前は、相手方と直接協議をしており、このような相手方でしたので、その負担は大きく、これを何とかしたいと当事務所にご相談に来られました。ご依頼いただいた後は、相手方と直接話をすることはなくなりましたので、K.Jさんの精神的な負担を軽くすることができ、以前よりは仕事等に集中することができるようになったとのことでした。
本件は、金銭的な側面での弁護士の成果はそれほど大きくはありませんでしたが、K.Jさんの精神なサポートという点で大きな成果をあげることができた事案だと思います。
相手との話し合いが苦痛であったり、無理な主張を繰り返してくるケースでは、深く悩まれる前に弁護士への相談をおすすめします。