離婚・不倫慰謝料に関する解決事例 14

十分な婚姻費用を支払っていたにも関わらず依頼者名義で借金をして離婚調停を申立ててきたので、弁護士が相手の借金額を組込んだ公平な財産分与で調整し、離婚調停が成立した事案

担当弁護士
今井 浩統

ご依頼者:S.Dさん・50歳代・男性

婚姻期間
約30年
子ども
2人
解決までの期間
約9か月

ご依頼者の状況

ご依頼者のS.Dさんは単身赴任をしており、その間、裁判所で用いられる婚姻費用算定表の1.5倍ほどの婚姻費用を支払っていました。

ところが、相手方より生活費を渡さないという理由で、離婚調停を申し立てられてしまいました。

解決に向けた弁護士の活動内容

本件では、S.Dさんが切り詰めた生活をしており、本来、婚姻費用は当事者の平等な生活のためのものにも関わらず、相手方は華美な生活を送っていました。

ご依頼者のS.Dさんは高収入であったため、婚姻費用の金額を鑑みても相手方が生活費に困るほどのものではなかったことから、まずはこのような生活を是正すべく、受任後は適正な婚姻費用の支払いに向けて調整対応を行うこととしました。

相手方の主張する離婚理由は、離婚が認められるようなものではありませんでしたが、S.Dさんとしても離婚に応じる意向でした。このため、財産分与のみ調整して離婚する方向となりました。

ところが、前述のとおりS.Dさんは十分な生活費を渡していたにもかかわらず、相手方が依頼者名義で借金をしていたことが判明したため、一時、議論が紛糾しました。

最終的には、当該借金を踏まえた内容にて財産分与が決まり、離婚が成立しました。

弁護士による事例総括

ご依頼者のS.Dさんとしては、十分すぎる生活費を渡していたにもかかわらず、多額の借金をされていたことに驚き、感情的になられていました。

しかし、これらを踏まえて調整をすることで、適正な財産分与をすることができました。

借金をされたこと自体に不満は残っているご様子でしたが、本件の解決を合理的に考えていただき、無事調停を成立させることができました。

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