頑なに婚姻費用や親権・養育費の支払いを拒む夫に対し、弁護士が調停で調査官調査実施を働きかけたことで、ご依頼者の希望するかたちで離婚が成立した事案
- 公開日:
- 2023年11月17日
- 最終更新日:
- 2024年3月4日
離婚調停婚姻費用親権養育費
- 担当弁護士
- 三浦 知草
ご依頼者:K.Hさん・40歳代・女性
- 婚姻期間
- 約20年
- 子ども
- 2人
- 解決までの期間
- 約11か月
ご依頼者の状況
ご依頼者のK.Hさんは、夫の長年にわたるモラハラなどで離婚を希望し、その際に娘も夫との同居を拒否し、K.Hさんに付いて家を出ました。
このような経過にも関わらず、夫から子の引き渡し調停が申し立てられました。また、婚姻費用の支払いも一切拒否され、娘に対しても、K.Hさんと住むなら生活費を支払わないことを仄めかす発言がありました。
K.Hさんはこのような夫の対応に困り、早期の離婚と生活費の問題の解決を望んでご相談に来られました。
解決に向けた弁護士の活動内容
まず、お子さんの生活確保のため、早期に婚姻費用分担請求調停と離婚調停を申し立てました。しかし、訴訟になった場合、離婚が認められるか微妙な事例だったため、関連する問題を調停のテーブルで一括で解決することを目指しました。
調停でも夫側の金銭支払いを拒む態度は強硬だったため、早期に調査官調査実施を働きかけました。調査の結果、娘が「父との生活を望まない」とはっきり意思表示を行ったことで、夫の強硬な態度が変わり、離婚合意に向けての協議を進めることができるようになりました。
最終的に、親権はご依頼者のK.Hさん側となり、まとまった金額を養育費として一括払いしてもらい、双方離婚に合意する形で調停を成立させることができました。
弁護士による事例総括
本件は、調停の制度を利用することで、配偶者のかたくなな態度を緩和させ、離婚・養育費・親権など関連する問題を一括して解決することができました。
訴訟になると離婚が認められるか微妙な事例の場合、調停での解決が重要となることもありますので、離婚問題で難しい状況にあるときは一度弁護士にご相談されることをおすすめします。