相続トラブルの解決事例 28
相続トラブルの解決事例 28
3年以上の時間がかかった調停について、3人目の弁護士として担当し、調停がまとまった事案です。
被相続人の生前に、相手(被相続人の妻と兄弟)が被相続人から多額の借入れと預金引出し(使途不明金)の問題があり、また、不動産の評価や遺産の配分で大きな対立がありました。
遺産分割を進めるために多数のテーマを整理して、調停の成立に至りました。
父親の相続を巡る母親ときょうだい間の相続紛争事案です。ご依頼者は被相続人の子です。
本件では、被相続人の預金の大半が、生前に相手方により引出しや借り入れによって失われており、また、対立相続人(母親)が居住中の不動産の他、非上場株式や共有中の不動産も存在していました。
初回法律相談時、ご依頼者のL.Tさんは、代理を務めていた他の弁護士を解任し、新たな担当弁護士を探していました。1人目の弁護士、2人目の弁護士ともに、遺産分割調停に不慣れな様子もあり、調停のテーマや進行の段取り、具体的な遺産の配分全般に混乱が生じてしまい、調停の進行が大きく停滞している状況でした。
調停に関与した当初、当事者双方の遺産分割の方向性、調停で解決したい事項にも混乱が見られました。そこで、調停を全面的に仕切り直し、(1)不動産の評価額の再調整、(2)特別受益・寄与分の裁判官関与のもとでの認定、(3)相続分の確定といった段取りで、調停の全体進行をテーマごとに整理をし、見直しを行うこととしました。
(1)(2)(3)をひとつずつ丁寧に進めたことで、各相続人の取得遺産額の算定が可能になりました。
調停手続き内で、各相続人の取得遺産の調整を弁護士間でやり取りを続け、結果として、未分割中の不動産の使用者からの使用料を含めて、遺産分割が成立しました。
当職へのご依頼時、ご依頼者のL.Tさんは、相続に関する多数のテーマを、全て調停内で解決しようとしており、調停に多数のテーマが載ることで議論が紛糾し、調停がスムーズに進まない状態となっていました。
そこで、調停内で解決可能なテーマと、調停内で解決ができず、別途民事訴訟をしなければならないテーマの取捨選択をし、調停のテーマを限定することから始めました。本件では遺産の大半が不動産と非上場の株式であり、金融資産が少なかったため、遺産の配分調整が著しく難航しました。
調停の終盤においても、感情面から相続人同士の意向対立も発生し、調停を不調として審判手続きも視野に入れて活動をしていましたが、最終的に、相続人同士の取得遺産の調整が進められ、調停成立に至りました。調停手続きの活動期間は約1年8か月です。
活動開始当初、ご依頼者のL.Tさんは既に2人の弁護士が辞任してしまった経緯もあり、「果たして弁護士に任せて自分たちの遺産分割問題の決着がつくのだろうか」と、非常に不安な状況でした。
そのため、調停内での紆余曲折を経て、無事に調停が成立した際は、とても喜ばれておりました。
調停委員からは「谷弁護士でないと、この調停は成立しなかった。」との言葉もあり、また、ご依頼者のL.Tさんからは、「3年以上にわたる調停が無事に終わり、ようやく一息つけます。」といったお言葉をいただけました。調停でテーマにできなかった相続の未解決問題についても、継続的なご支援のお話となりました。
土地の遺産相続で意見対立が先鋭化、弁護士が相手相続人の意向を引き出した上でご依頼者の意向をすり合わせ、お互いが納得の行く遺産分割で解決した事案
相手配偶者の干渉が強く当事者間の協議が困難ななか、分割提案を工夫し、約4か月の交渉によって遺産分割協議が成立した事案
相続人が多く協議がまとまらない遺産分割で、弁護士が裁判所の手続きにならないよう粘り強く具体的な遺産分割の提案と説明を行い、約9か月で解決した事案
他の相続人より預金の管理等を巡って根拠のない追求が続いたため弁護士が間に入り、遺産分割の争点を整理しながら丁寧に協議を行い早期に解決した事案
都内の土地が遺産の中心で、当事者間での協議は困難であったが速やかな交渉の結果、代償金提供方式で遺産分割協議が成立した事案
被相続人の養母に面識のない実子がいたため遺産分割協議を弁護士に依頼、弁護士がご依頼者の希望や経緯を丁寧に実子に伝え、ご依頼者の希望に沿う形で解決した事案
感情的な対立に発展した遺産分割協議で、弁護士が相手と丁寧に接触したことで本音を引き出し、お互いが納得できる提案を行い早期に解決した事案
行方不明の相続人がいたため、弁護士が不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申立てて遺産分割協議を進め、スムーズに協議を成立させた事案
相続発生から10年が経過し、数次相続も発生していた相続問題で、弁護士が遺産目録を作成して遺産分割協議を行い、丁寧な交渉によりご依頼者の希望するかたちで解決した事案
被相続人の不動産処理で相手方相続人と意見の相違があり、当事務所の弁護士が適切な代償金の支払いによる交渉を進め、ご依頼者の納得いくかたちで遺産分割協議が成立した事案