交通事故に関する解決事例 75

事故の過失割合を0%にし、兼業主婦としての休業損害や慰謝料の増額主張が大幅に認められた事案

担当弁護士
神津 竜平

T.Yさん・30歳代・主婦

受傷部位
首(頚部)
後遺障害等級
14級9号
傷病名
頚椎部の神経症状
解決方法
示談交渉
弁護士費用特約
あり
取得金額
400万円

ご依頼者の事故発生状況

事故態様
(加害者)自動車/自転車(被害者)

ご依頼者のT.Yさんは、自転車で青信号に従い交差点を横断していたところ、加害者が運転する普通乗用自動車が右折進行した際、T.Yさんに衝突しました。この事故により、T.Yさんは頚椎部にケガを負いました。

解決に向けた弁護士の活動内容

ご依頼者のT.Yさんは、事故後1年6か月ほど通院をされ、症状固定後に加害者の保険会社を経由して、自賠責調査事務所による後遺障害等級の審査を受けました。その結果、頚椎部の神経症状(14級9号)として後遺障害等級の認定がなされました。

その後、保険会社からT.Yさんに対し和解案が提示されましたが、保険会社の提示金額が適正なのかご不明とのことでご相談にいらっしゃいました。当事務所で相談されたところ、必ずしも認定された等級に応じた適正な賠償額とはいえない金額であったため、まずは交渉事件としてご依頼いただくことになりました。

本件は、兼業主婦の方が被害に遭われ、後遺障害等級14級の事前認定がなされている事案でした。受任前の段階で加害者側保険会社から提示されていた和解案では、特に休業損害や慰謝料額において十分な補償がなされていませんでした。

主婦/主夫(家事従事者)としての休業損害の算定において、家事労働に対する評価は現実の収入減少に対するものではないため、必ずしも通院日数を基本とした算定を必要とされていません。

また、本件ではT.Yさんに10%の過失が認められると主張されておりました。そこで、当職にて刑事事件記録を取得して、加害者側に100%の責任を負わせられる事情がないか精査しました。

交渉の結果、休業損害や慰謝料は裁判基準に近い内容となり、また、過失割合はT.Yさんが0%、加害者が100%で解決するに至りました。

本件は、交渉段階から資料を揃え、根拠のある主張を行うことにより、早期かつ十分な賠償金をT.Yさんが獲得(加害者側保険会社の事前の提示額約170万円から2倍以上に増額)できた事案でした。

弁護士による事例総括

本件は、兼業主婦の方が被害に遭われ、後遺障害等級14級の事前認定がなされている事案でした。

受任前の段階で相手方保険会社から提示されていた和解案では、裁判基準による損害額の算定と比べて、必ずしも十分な補償がなされているとはいえないと考え、交渉業務を開始しました。

休業損害、逸失利益や慰謝料について、裁判基準に近い金額で和解を成立させることができました。

また、本件における基本的過失割合は、ご依頼者のT.Yさんに10%の責任が認められる事案でした。T.Yさんの責任割合を修正できる要素がないかと当職にて刑事事件記録を取得したところ、加害者が右折時にアクセルとブレーキを間違えた旨の供述を発見したため修正要素を主張しました。その結果、T.Yさんの責任割合は0%となりました。

結果、T.Yさんのご要望に応えることができたかと思います。 相手方保険会社からの示談提示金額が適切なのかどうか少しでも不安に思われるようなことがございましたら、一度弁護士にご相談されることをおすすめします。

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