交通事故に関する解決事例 72

お互いの妥結点を探りながら相手方保険会社と交渉を重ね、最終的に初回提示額より約2.5倍、裁判基準の満額に近い金額で示談できた事案

担当弁護士
今井 浩統

K.Sさん・40歳代・会社員

受傷部位
背骨(頚椎・腰椎)
後遺障害等級
14級9号
傷病名
頚椎捻挫
腰椎捻挫
外傷性頸肩腕部症候群
解決方法
示談交渉
弁護士費用特約
あり
取得金額
390万円

ご依頼者の事故発生状況

事故態様
(加害者)自動車/自動車(被害者)

ご依頼者のK.Sさんは、一時停止標識に従って停止後、後方から来た加害車両に追突されました。この事故により、K.Sさんは頚椎捻挫、外傷性頸肩腕部症候群等のケガを負いました。

解決に向けた弁護士の活動内容

ご依頼者のK.Sさんは、保険会社からの示談提案で、休業損害が適切に認められていないと感じ、内容が適切なのか弁護士の意見を伺いたいとご相談に来られ、受任となりました。

K.Sさんは、工場の夜勤勤務の方でした。夜間勤務と昼間勤務とでは、給与に大きな差がありましたが、K.Sさんが夜間勤務となるかどうかは工場の稼働状況にもよるため、一見すると、一概に夜間勤務であることを根拠に請求することは困難な状況でした。

しかし、K.Sさんの勤務する会社の専務の方から、「K.Sさんは非常に優れた職人であり、職人としての信頼が大きいこと。」「これまで夜間勤務を多数こなしており、事故直後もK.Sさんに夜間勤務に入ってもらう予定であったこと。」「K.Sさんの代わりに、これまでほとんど昼間勤務しかしてこなかった方が夜間勤務を行っていたこと。」「これらのことについては保険会社に全て資料を提出済みであり、数時間の事情確認にも応じていたこと。」「今後、必要であれば協力を惜しまないこと。」といった主旨のお話を当職にしていただきました。

私の方でも資料を受け取り、精査したうえで交渉を行ったところ、保険会社において、休業損害の増額については社内の関係でどうしても応じられないとのことでした。

休業損害の増額余地は80万円程度でしたが、その他の費目において保険会社が大幅な譲歩をすることを条件に、休業損害については保険会社認定の金額で応じることとしました。

K.Sさんにおきましても、裁判を望んでいなかったことと、総額として合理的な水準となることから、当該争点については譲歩することに同意していただきました。

次に逸失利益ですが、K.Sさんは本件事故当時の勤務先へは事故のあった年の3月から転職したばかりで、4月以降からしか給与を受領しておりませんでした。

交通事故実務では、事故のあった年の前年の給与を基礎としますが、K.Sさんの収入実態とそぐわないため、直近の給与を基礎に1年分に換算し、基礎収入としました。また、労働能力喪失期間も2年とされておりましたので、5年として合意することとなりました。

基礎収入の計算方法等については、夜間勤務分の手当てをどのようにするかなど、詳細な議論を多数交わしましたが、休業損害を譲歩したため、総額について大きく影響する点は争われることなく、合意することができました。これらにより、逸失利益は約3倍増額となり、慰謝料についてもほとんど裁判基準の満額に近い水準で合意することができました。

弁護士による事例総括

本件は、各費目において法的な議論や事実に関する争点が多数存在していましたが、双方がうまく譲歩することができたため、賠償額総額としてはかなりよい金額で示談することができました。

交渉にて4か月ほどで解決することができましたが、裁判となっていた場合、1年以上要することはほぼ確実な事案でしたので、経済的な点のみならず、K.Sさんの精神的負担という点からもよい解決ができたと考えています。

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