交通事故に関する解決事例 49

後遺障害等級併合14級の認定を受け、後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益、傷害慰謝料について交渉した結果、保険会社の当初提案の約1.5倍の額で示談成立した事案

解説弁護士
谷 靖介

K.Iさん・40歳代・会社員

受傷部位
背骨(頚椎・腰椎)
後遺障害等級
併合14級
傷病名
両殿挫傷後の右殿痛
右下肢知覚低下
腰部受傷後の右腰痛
解決方法
示談交渉
弁護士費用特約
なし
取得金額
240万円

ご依頼者の事故発生状況

事故態様
(加害者)自動車/原付(被害者)

ご依頼者のK.Iさんは、原付を運転中信号のある交差点で青信号を確認して直進したところ、左方から赤信号無視して直進してきた相手方自動車に衝突されました。この事故により、腰椎分離症、左足関節捻挫、両殿挫傷等のケガを負いました。

解決に向けた弁護士の活動内容

ご依頼者のK.Iさんは、事故から約5か月後、腰痛がなかなか改善せず、今後の見通し等についてご不安に思った様子で、当事務所に相談にいらっしゃいました。

まだ治療中でもあったことから、継続的にご相談を受けるお約束をして初回相談は終了し、その後は定期的にお電話でフォローさせていただきました。

事故から約10か月後、後遺障害等級の認定がされ、保険会社から損害賠償額の提案があったことからご依頼を受け、損害賠償額の増額の交渉にあたらせていただきました。

保険会社による損害賠償提案は、後遺障害逸失利益や後遺障害慰謝料について、最低限の自賠責基準に留まっており、また、傷害慰謝料についても裁判基準と比較して低額なものでした。

後遺障害逸失利益とは、事故により残存してしまった後遺障害により、減少した労働能力を金銭に換算し、支払われる賠償金をいいます。

K.Iさんは、事故前には複数の勤務先で就労し、それなりの収入がありました。しかし、事故後は残存した痛みにより、事故前のようには働けなくなってしまいました。それにもかかわらず、保険会社は自賠責保険から支払われる最低基準の賠償額を提示し、任意保険として支払う逸失利益はないとの提案をしていました。

ご依頼いただいた後は、K.Iさんの事故前の収入について調査させていただき、残存した症状に照らして適切に計算した上で、保険会社に逸失利益の提案をいたしました。

交渉の結果、当方が主張した逸失利益に近い額で合意することができました。

後遺障害慰謝料についても、保険会社は自賠責保険から支払われる最低基準の額を提示していました。当方からは、裁判基準の後遺障害慰謝料を提案し、最終的に裁判基準に近い額で合意することができました。

傷害慰謝料もそうですが、保険会社は裁判基準よりかなり低額の提案をしていました。

K.Iさんは、ほぼ生身で自動車に衝突され、約7か月半もの間、ケガによる痛みや治療の苦痛等に耐えたのですから、その精神的苦痛は正当に賠償されなければなりません。

当方からは、裁判基準の傷害慰謝料を提案し、こちらも裁判基準に近い額で合意することができました。

弁護士による事例総括

ご依頼者のK.Iさんは、初めて来所された時から一貫して、お金にこだわっているわけではないと仰っていて、ご依頼いただいた後も、弁護士に任せますと仰ってくださいました。

しかし本件は、生身に近い原付運転手に信号無視の自動車が衝突するという非常に危険な事故で、お怪我も決して軽いものではなく、後遺障害認定によって、その後何年もお痛みが続いてしまうことが客観的に認定されています。

被害を受けたお気持ちや残ってしまったお痛みは、金銭で回復できるものではありませんが、そのような中で正当な賠償を受けて、出来る限り損害を補てんし、生活を安定させることは、何よりも重要だと考えております。

交渉に伴う面倒はこちらで引き受けますので(それでもご依頼者にお願いしなければならないことは多々ありますが)、交通事故被害でお悩みであれば、一度ご相談いただければと思います。

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